知らないスポーツばかりでドキドキ――仮面女子・猪狩ともか、はじめてのボッチャ&パラ・パワーリフティング

2018/10/23

「パラスポーツに挑戦したい!」と宣言してくれた、アイドルグループ仮面女子の猪狩ともかさん。車いすの操作にも少しずつ慣れてきた頃、タイミングよくボッチャや車いすバスケットボールなど、複数のパラスポーツを体験できるイベント「i enjoy! パラスポーツパーク(日本財団パラリンピックサポートセンター主催)」が開催されるという情報を聞きつけ、いざ、東京ビッグサイトへ。

初体験のスポーツだらけ! ドキドキするけどすごく楽しみ

「i enjoy! パラスポーツパーク」で挑戦できるスポーツは、ボッチャ、パラ・パワーリフティング、車いすバスケットボール、レーサー(陸上競技)、ウィルチェアーラグビーの5種目。チャレンジ前に今回の抱負を聞いたところ、「これまでは、車いすソフトボールを少し体験してみただけ。まだ知らないスポーツばかりですごく楽しみ。車いすバスケットボールが一番、迫力がありそうなのでワクワクしています!」とのこと。まずは初心者にもやさしい、ボッチャから体験をスタート!

白いボールに近づけたら勝ち! シンプルだけど奥が深い「ボッチャ」に挑戦

最初に猪狩さんが挑戦したのは、だれもが楽しめるスポーツと言われるボッチャ。重度脳性まひ者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために、ヨーロッパで開発されたスポーツだ。赤と青のボールを交互に投げ合い、ジャックと呼ばれる白いボールに近づけたチームが勝つという、シンプルなルールなだけに頭脳とテクニックが要求される。最近では障がいの有無にかかわらず、チャレンジする人が増えているスポーツだ。今回は、日本ボッチャ協会と連携協力協定を結び、競技の普及に取り組む順天堂大学の学生さんがボッチャ体験を指南してくれた。

猪狩さん:はじめまして、仮面女子の猪狩ともかです! ボッチャ、一度やってみたったんです。よろしくお願いします〜。

スタッフの学生さん:ボッチャは、ルールはシンプルだけど、実は奥が深いんですよ。じゃ、まずはじゃんけんをして、先攻後攻を決めましょう!

猪狩さん:じゃんけん、ぽん! やった、勝った!

スタッフの学生さん:じゃあ、猪狩さんチームが先攻で、赤チームです。まずは先攻が白いジャックボールを投げて、同じ人がそこに近づけるように赤いボールを投げてみてください。

猪狩さん:白のジャックボールを投げて、赤いボールを近づける......あー!! 外れた!

スタッフの学生さん:ボッチャって、ジャックボールに近づけるのも大事なんですが、相手が「イヤだな〜」って思うような場所に自分のボールを投げるのも戦略のひとつなんです。そういう駆け引きがおもしろいんですよ。ちょっとカーリングに似ているかもしれませんね。

猪狩さん:なるほど、相手のジャマをするようなところに投げんですね! よ〜し、それ!(と投げてみたけど)全然違うところに行っちゃった......難しい〜!!

スタッフの学生さん:赤チーム、青チームそれぞれが6つずつボールを投げ終わると、1エンドが終了。点数をチェックしてみましょう! 白いジャックボールの一番近くにあるのが青いボールだから、青チームが勝ちですね。

猪狩さん:うーん、くやしい...!(笑)

スタッフの学生さん:点数は、負けた赤チームのボールのなかで、白いボールに一番近づいたものを基準にし、それより近い青いボールの数で決まります。

スタッフの学生さん:今回は、一番近い赤いボールより内側に、青いボールが3つ入っていたので、青チームが3点ですね。

猪狩さん:赤チームは、何点ですか!?

スタッフの学生さん:ゼロ点です(笑)。個人戦やペア戦なら、全部で4エンド行って合計点数を競います。でも、はじめてにしては、猪狩さん上手でしたよ!

猪狩さん:え! 本当ですか!?

スタッフの学生さん:練習すればするほど上達する競技なので、やればもっともっと上手になります!

猪狩さん:やったー! ありがとうございます! でも、やってみて気付いたのですが、四肢に重度の障がいがある方は、どうやってボールを投げるのですか?

スタッフの学生さん:すべり台のような形をした『ランプ』と呼ばれる、補助器具を使う選手もいます。アシスタントが手助けしてプレイするんですよ。あと、手で押し出せない人のために、頭や口の力を使う道具もあるんです。

猪狩さん:頭につける道具は、なんとなく仮面っぽいですね! 仮面女子としては、親近感がわきます!

2エンド挑戦して、2回とも負けてしまって本気でくやしがっていた猪狩さん。ボッチャの面白さにハマった...!?

ボッチャをやってみた感想は?

負けちゃったのはくやしいけど、すごく楽しかったです。ボッチャは、だれでもできるスポーツだと聞いていたけど、やってみると、思うところにボールがいかなくて......(笑)。野球の始球式のために投球練習はしていたんですが、同じ投球とはいえ、また違う難しさがありました。もうちょっと上手に投げられるようなると、相手のジャマをしたり、ジャックボールをはじいたりできるようになって、さらにおもしろいんだろうな。

バーの重さだけでも20kg!? パラ・パワーリフティングに挑む!

重いバーベルを持ち上げるパラ・パワーリフティングは、下肢障がい者が対象のスポーツ。試合中、バーベルを胸におろし、持ち上げる時間はわずか3秒ほどだが、その短い時間にドラマが詰め込まれている。

今回の体験では、まず20kgのバーから挑戦! さて猪狩さんは何キロまで持ち上げることができるのか!? 今回は、パラ・パワーリフティングのマクドナルド山本恵理選手が案内してくれた。通称は、マックさんだそう。

マックさん:じゃあ、まずは車いすからこちらのベンチ台に乗り移ってください。

猪狩さん:大丈夫かな......やってみます。

マックさん:このベンチ台は、下肢障がいの選手に合わせて足を投げ出して寝ころべるように、通常のパワーリフティングの台よりも幅が広くなってるんですよ。

猪狩さん:よし、なんとかできました!

マックさん:目の位置がバーの位置になるように、上にずり上がってください。

ケガをしないよう、正しいポジショニングをマックさんより教わる猪狩さん。

猪狩さん:これ、ちょっとこわいかも...。

マックさん:両側からふたりが支えているから絶対落ちることはありません。安心してチャレンジしてみて!

猪狩さん:わかりました。......えいっ!

マックさん:すごい、すごい! バー20kgはクリアできそうです! そのままひじをまげてバーを胸元まで下ろしてください。そして、もう一度上げます。

猪狩さん:重い! 辛い!!

マックさん:はい、ラックに戻して終了です。20kgはクリアですね。

猪狩さん:やったー! 重かったけど、もうちょっとやってみたい!

マックさん:チャレンジ精神が旺盛ですね! じゃあ、22kgでいきますか!

「あ〜重い〜」と言いながらも22kgに挑戦した猪狩さん。終わった後は、やり切った充実感で笑顔を見せた。

パラ・パワーリフティングをやってみた感想は?

ずっとやってたら、手にマメができそうです。完全に筋トレしている気分でした(笑)。筋トレ好きな人には良いかもしれませんね。胸の筋肉をかなり使うので、バストアップもしそう! 持ち上げるだけじゃなくて、そのままキープするのがキツかったです。でも、体験したことで、見ているだけでは分からない競技の面白さや大変さを知ることができました。マック選手、すごいなあ!

生まれたときから障がいがあるというマクドナルド山本選手は、車いす生活の大先輩。この競技をはじめたきっかけについても聞いてみた。

猪狩さん:パラ・パワーリフティングはどうしてはじめられたのですか?

マックさん:2年前にこういう体験会で、40Kgを上げちゃって、スカウトされました(笑)。猪狩さんも体験中にスカウトされるかもしれませんよ!?

猪狩さん:え!? いやいや、さすがに(笑)。

マックさん:パラ・パワーリフティングは楽しいメンバーばかりなので、ぜひまた遊びに来てくださいね!

猪狩さん:はい! 今日はありがとうございました!

後半戦は、猪狩さんの期待No.1の車いすバスケットボールとパラ陸上競技の車いす、レーサーを体験! 彼女の心に残るスポーツはどれなのか...次回のレポートをお楽しみに!

PROFILE

猪狩ともか(いがり・ともか)

1991年12月9日生まれ。最強の地下アイドル・仮面女子のメンバー。埼玉県出身で埼玉西武ライオンズの大ファン。2018年に不慮の事故により車いす生活を余儀なくされるも、必死のリハビリと持ち前の明るさで、事故からわずか4カ月でアイドルへの復帰を果たす。現在アイドル活動の傍ら、さまざまなパラスポーツに挑戦中。
https://ameblo.jp/igari-tomoka/

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